圧縮比を上げて燃焼効率を向上させる
燃焼圧を高くして高出力を得る
方法:上死点時のスキッシュエリアを減らし、圧力を高める。
  • シリンダー・シリンダーヘッドを紙やすりで磨く。
  • シリンダーヘッドガスケットの厚みを減らすか、厚みの少ない物に取替る。
  • ピストンの交換・加工(形状変更)
  • スリーブ交換ピストンとのすき間を減らす。摩擦の少ない鏡面状態にする。

空燃比のカーブです。圧縮比が16を超えると熱効率も下がります。
 圧縮比を上げれば確かに熱効率は上がる。 しかし、その効果はだんだん小さくなる(8→9:4.4% 11→12:2.7%)ため、エンジンが壊れやすくなるほど高めるメリット性は低い。 NAエンジンでも13くらいだそうだ。 ボアアップするため、スリーブを交換すれば多かれ少なかれ、面を整える目的でペーパーがけを行うことになる。 必然的に購入計画時より圧縮比がこの時点では上がる。 シリンダーヘッドのクラウン部角の熱を抑えるため面取りする。(シリンダー径合わせドーム状にし熱の拡散を図る。)ここで圧縮比が下がる。 公道走行を考えると耐久性も維持したいため、圧縮比は12くらいが無難だと考える。
理論熱効率:冷却や摩擦などの損失を考えず、.ノッキングやデトネーションも起こらないと仮定した計算上の熱効率のことです。
 実際に圧縮比が高すぎるとノッキングを起こしやすくなる。 圧縮比12でノッキング例を耳にすることは今のところ無いが、燃料のオクタン価を上げることにより着火遅れが大きくなりノッキングが起こりにくくなる(アンチノック性)。 ハイオク及び添加剤を入れるのが手軽な対策ですね。 高温高圧でリーン(薄い)セッティングするとどうしてもノッキングが心配になる。 しかし、安全を考えた濃いセッティングは不完全燃焼を引き起こしたりEX側にカーボンが付着し高速性能を下げることにつながることを考えると得策と言える。
 ここで問題だがフルトラのような物で点火時期をSTD最大トルクが期待できるMBT位置まですでに進めていれば、圧縮比を変更した後にMBTまで点火時期まで進める前にノッキングが現れる。 初めはSTDセッティングに戻した方が良いだろう。 (今のところはレブリミット位置を変えるくらいがちょうど良いのでテクノワークスのイグナイターを使用中 )ASウオタニのフルトラ¥43800-も視野に入れておこう。
オクタン価:ガソリンは炭素+水素=炭化水素です。 そのガソリンも2種類ありそれがブレンドされて市販されているわけです。
  • イソオクタン
:点火遅れが大きくアンチノック性が高い。
  • ノルマルヘプタン
:すぐに自然着火してしまいアンチノック性が低い。

ハイオク・アブガス(レースガス)・スペシャルレースガスと言った物はイソオクタンがレギュラーガスより多く含まれている燃料なので燃焼速度が遅いんです。しかし、何というか粘りのある性質なんでしょうかね?

ガソリン関連で受けた質問
〉昨日DENSOのIU24A IRDIUMプラグを
〉入れたのですが、風の噂でハイオクを
〉入れたほうが良いと聞いたのですが
〉本当でしょうか?

“場合によりますね。”と返答させていただきました。
 レギュラーガソリンで今まで走ってきてシリンダー内にカーボンがたまったエンジンでは、まずい点もあるのです。 今日のレギュラーガソリンにも一部、エンジン洗浄剤の入った物もありますがハイオクには必ず色々添加剤が入っています。 たまったカーボンが剥がれバルブに付着し、そこに熱のたまる箇所が出来たり、動きを悪くさせたり性能を落とすケースもあるそうです。 特にGooseが発売された年代は日石がレギュラーにエンジン洗浄剤を入れたというCMが流れるほど一般的ではなかったはずですからなんとも。 よっぽど良いとは思うのですが…。 上で書いたようにハイオクを入れたから早くなる訳ではないので、体感できないこともよくある話ですね。

“イリジュームプラグに替えて、ノッキングが出やすくなる訳ではないですので、どちらかと言うと添加剤の効果を期待した噂なのかも知れませんね。”と書いたのですが点火力が強くなり、燃焼速度が上がる・・・? 確かに点火ケーブルも替えてしまうとありえなくは無いかも知れません。 ここは専門家に聞いてみたほうが良さそうです。 本業の会社はNGKさんのお得意さんだったり、NGKさんがお客さまであったりします。(だからNGKプラグを愛用!でもデンソウさんもお客さまなので浮気できますね。 管轄内にはデンソウさんの大きな○○はないです。) 研究所やお客さま訪問に行く機会があった時に詳しく聞けたら良いですね。(HPで質問した方が早いかな?)

熱効率・冷却については別で話す予定です。

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