キャブセッテイング  
Vol.4    メンテナンスリストを使いこなそう。No.2
 キャブレターっておくが深いですよね。いまだにセッティング出すときは、今までのデータと
セッティング資料を用意するもん。天気予報もチェックしたりね。
まず、純正状態を保つためには以降に書く手段でなく、サービスマニュアル通りのメンテを勧
めることを伝えておきます。吸排気系をいじった方以外は参考程度にしてください。 私は理
由あって単気筒しか乗る気がないので多気筒キャブの同調は省いちゃいます。(面倒だもん。)
キャブレターはエンジンの負圧(ピストンの上下と爆発によって起こるシリンダー内の真空で
シリンダー外部から空気を吸い込もうとする力)を利用して、キャブのベンチュリーに空気が
通り、各ジェット類から吸上げられたガソリンを混合させエンジン内に運ぶもの。各ジェットの
大きさで混合気の濃さが変わるわけです。種類は大きく分けて2形式です。
Mはミクニ・Kはケイヒンそれぞれ名称違うの知ってた?まっ判ればどっちでもいいよね。
注意!パイロットスクリューとパイロットエアースクリューの違い
 同じ位置に.同じようにあるため、誤って調整する人が見えるようです。 調整前にはっきり区別します。
パイロットスクリューの構造
図面はキャブレターフロートチャンバーの断面で、左がエンジン側、右がエアクリーナー側です。 アイドリング時はエンジンの負圧でPAJから空気がPJからガソリンが吸い上げられ極細い穴よりエンジンに吸入される。PSはその管に並列開いた穴にバルブを付けたものです。
用途 調整物 混合気を濃くする 混合気を薄くする
パイロットスクリュー 主流 混合気 緩める 締める
パイロットエアースクリュー 主に2ストロークSTDキャブに使用されている 空気 締める 緩める
BST(Gooseに使われているキャブレター)・FCR・TMRはパイロットスクリューです。













ロットル開度 FCRとかTMRとかはこちらの部類ですね。
開度に合わせた解説をしましょう。
0 こちらの方式はアクセルと直結してスロットルバルブが動く、よってスロットルを全閉したときはスローアウトレッドから出た混合気でアイドリングを保つわけだ。(チョーク・スロットルスクリュー調整を除く。キャブセット時は使わないこと。)
1/4 スロットルバルブが1/4上がるとスローアウトレッドだけでなく、ジェットニードルとニードルジェットの隙間からもガソリンが供給されるようになる。しかし、クリップを調整してもジェットニードルはつけねが出るだけなので、メインジェットの大きさには影響がない。(パワージェットスクリューがある場合緩めて影響しないようにします。)
1/2 スロットルバルブが1/4→1/2の間でジェットニードルのテーパが出てくる。この間で1/2で、もたつきや息継ぎがある場合、ジェットニードルクリップの位置かエアスクリューの位置に問題がある。しかし、以前に同じセッティングで調子よく走れているなら、クリップ位置はなるべく変更しないほうが良い。 ニードルジェット径など原因要素が増えてくる。
1/2→全開も同じことが言える。加速に大変影響するので合わない場合はスローから見直しましょう。
全開 スロットルバルブとジェットニードルがないのと同じ、スローアウトレットとは比較にならない混合気量なので、ニードルジェット径とメインジェット径が影響する部分だと考えましょう。しかし、ここでニードルジェットを変更すると1/4〜全開域に影響を与えるため、調整はメインジェットで行いましょう。この後、走行中加速に物足りなさを感じたらパワージェット調整をしてください。

注意:レース用キャブは、若干、
セッティングの目安が違ってくる
ので、マニュアルを重視する必要
があります。





(





スロットル開度 メカニックいらずの万能キャブです。賢い反面、2ストから乗換えて始めてバキューム式を調整する人には返って難しいのではないでしょうか。FCRとかの特集を見て真似すると危険です。無難なセッティングとポイントを覚えましょう。
0 スロットルバタフライとスロットルが直結していることによりエンジン内の負圧が大きくても負圧バルブは持ち上がらない。やはりスローアウトレットからしか混合気は出ない。(バタフライも製品によっては全閉でも隙間のあるものもある。)
1/4 図は全閉時の状態ですが負圧バルブが少しはじめから浮いてるように見えます。これがみそ!サクションホールは底にあるので浮かせてあるのです。(スライドさせるのに横に穴を空けれないし、小型化したいための工夫です。)バタフライが1/4開けばジェットニードルとニードルジェットの隙間からもガソリンが供給されるようになります。
1/2

全開
1/4→1/2の間で負圧バルブ底のサクションホールから空気を負圧で吸上げ、その分負圧バルブが上がる。でも、パワーフィルターに変えてる人がいたらスプリングを新しく買って、1回転程度を切っておかないと、きっと負圧バルブが持ち上がりにくくなってるはずです。(パワーダウンしてません?きっとこれが原因!)圧力差に大きく影響されてしまうのでマフラー交換やエアクリーナーボックスを外すのは返って、特性を悪くする可能性があります。大型車で何でこんなに加速が遅いの?って思ってる人、車重が原因でないかもね。まープロのメカニックが「切ってセッティングが当たる可能性は少ない。」というので、その対策は個人で何とかしてもらうとして、負圧バルブが上がった分吸気でき、混合気を作り出せる。1/4〜全開域は交換したパーツが車種対応ならそれに付いてる説明書にあわせて交換するだけでよい。気温・湿度・気圧の変動をシビアに考えなくていいキャブだから。一度、そこそこの状態でプラグの焼け方もよかったら、ツーリング先で交換とかもないしね。
専門分野に入る前に記号/用語の説明(専門雑誌で載っている内容)
MJ:メインジェット PJ:スロージェット PAJ:パイロットエアージェット NV:ニードルバルブ PS:パイロットスクリュー
NJ:
ニードルジェット
MAJ:
メインエアジェット
CA:
スロットルバルブカッタウェイ
Cリング:
NJクリップ
加速ポンプ:
パワージェットポンプ
アイドリング開度:車両指定アイドリングに保つためのスロットル位置 エアロック:ホース内の空気たまりが原因の、給油不良
エアベント:フロートチャンバー圧力と大気圧を一致させるため通路 エアリーク:空気漏れ
ベンチュリー:空気の通路を絞って、流速を変化させるもの スムースボア:空気の通路に段差がないこと
ファーストアイドル:エンジン始動時の初期爆発(点火) 吹き返し:未燃焼燃料がキャブ側に戻ってくること
バックファイヤー:キャブレター側に不正爆発が起きること プラグチョップ:プラグチェックのこと
スターター機能:キャブの場合はチョークとかの防寒対策機構をいう ミキシングボディー:キャブ本体を指す
インテークマニホールド:キャブレターをエンジンに取り付けるマウント部分 浮動バルブ:フロートチャンバー部の給油コック
フロートチャンバー:キャブの底のガソリン容器。 レーシング:空ぶかし
スロットルストップスクリュー
キャブレター適合口径を計算する <計算式>D=0.82×√(C×N×0.001) バタフライ弁あり
D:キャブ口径(mm) C:気筒容積(cc) N最高出力発生回転数(rpm)
Gooseの純正キャブ 純正キャブに対しての判定
Goose250の場合
73.0/2*73.0/2*3.14*59.6=249322・・・→249cc
0.82*√(249*9000*0.001)=38.818mm
負圧作動式
ミクニBST33
取付キャブ口径が小さいということは
レスポンスが向上する。
もう少し口径を大きくしても良さそうだ。
Goose350の場合
79.0/2*79.0/2*3.14*71.2=348821・・・→349cc
0.82*√(349*8000*0.001)=43.328mm
負圧作動式
ミクニBST40
ちょうど良いサイズが付けられている。
*スライドバルブ方式のほとんどがバタフライ弁を持っていない。 スライドバルブが全開で妨げる面がキャブインテークから見えない場合、
バタフライ弁がない分、混合気の吸気量が多く入る。 そこで選択するキャブ口径を上の計算より3〜4mm程度下げて考えた方が良い。 
バキュームタイプは標準で取り付けてあるので、マニュアル以上のことをする行為はロスとなる。
スライドタイプのセッティングと同様に考えるとシビアなセッティングをする上で不一致が出てくる
だろう。比較的単純で、レスポンスの良いピストンバルブ式について話そう。(これは2サイクル
も基本的に同じと考えてよい)
車体の状態 調整箇所 解説 トラブルシューティング 対策
静止
(エンジン
始動)
@



プラグの点火状態を予めチェックし、エンジンをかける。 かからない:低速側がかなり薄い。 PSを緩める
PJの根詰まりチェック
PJのサイズを大きくする
針が上下する:低速側が濃い。 PSを締める
針が上がる:低速側が薄い。 PS緩める
A暖気 4000回転固定でエンジンを温める。
B



PJの決定
4〜6000でレーシング(かぶり取り)
油温・水温が30度くらいになったら、4〜7000でレーシング。
バババッ!という音が小さい。針の戻りが遅い:低速側が濃い。 PSを締める(各指定限度あり、2回転以内にする)
それ以上になる場合はPJを小さくする。それの繰り返し。
バババッ!という音がしない。針の動きが速い:低速側が薄い。 PSを緩める。
C回転がスムーズになったら、レーシングを続け、油温・水温を50度くらいまで上げておく。
D





NJの決定
7000回転で固定。
タコメータの針が上下に触れる:
中速が濃い。
NJの径を小さくする。
タコメータの針を固定したくても針がいっきに上昇して固定できない:中速が薄い。 NJの径を大きくする。
固定できたが少しずつ回転数が落ちる:中速が少し濃い。 PSを気持ち締める。それが無理ならNJの径を小さくする。
E





7000回転で固定出来たら、4000〜9000回転までゆっくり回す。 息継ぎ・ボコツキがある。 その場所が濃い。スロットル開度を確認し、どの領域か調べ調整する。
急に回転が上がるところがある。 その場所が薄い。スロットル開度を確認し、どの領域か調べ調整する。
F回転がスムーズになったら、4000回転に固定。
G





スロットルを一気に戻す。
(4ストのみ有効)
何のストレスも無くついてくる:全体的に少しずつ濃い。 PSを1/4締める。
エンストする PSを1/4緩める。
Hバフッ!と息継ぎするがエンストせず、持ちこたえる程度にする。
走行テスト @



タイヤとエンジンを温め、軽くコーナーを攻めてみる。コーナー立ち上がりで判断する。 ツキが悪く、開けていくと急激についてくる。(ドンツキ)
旋回中にギクシャクする。(ハンチング)
かぶってエンストしそうになる。

スロットルをゆっくり開けてみると、その症状はひどくなる。
スローが濃いので、
静止のスロー系を見直す。
ツキは悪くないが加速が弱い。
ツキが良すぎてスロットルを開けるのが遅れる。
スナップでやたらとよく回るが走行時トルクが無い。
スローが薄いので、
静止のスロー系を見直す。
A





コナー立ち上がりから車体が起きてたとき(クリッピング)からの加速・高速の伸び具合で判断する。 トルク感はあるが、回転上昇が遅い。
シフトダウン時に回転上昇が悪く、スロットルを多き個ひねる必要がある。
全開から少し戻しで、エンブレが良く効く。(効きすぎる。)
パーシャル系が濃いので、
静止のパーシャル系を見直す。
高速コーナーで思ったラインが取れずはらんでしまう。
パワーが感じられず、MJが大きめなのにデトネーションがでる。
シフトペダルが重く、左の足が痛くなる。
パーシャル系が薄いので、
静止のパーシャル系を見直す。
B



無負荷で全開キープするとエンジンに支障をきたすのでメイン系は走行時に判断しよう。系の大きいものをつけ徐々に絞るのがいいでしょう。
走行後のプラグ診断が鍵となる。
プラグ診断へ転送 プラグ診断結果により、
MJの交換をする。
伸びがあるが、パワーが無い。
不規則にストール(息継ぎ)する。
薄いので、MJの径を大きくする。
ふけ上がりが遅く、回転の頭打ちが早い。
加減速にメリハリが無い。
マフラーエンドにすすが溜まる。
濃いので、MJの径を小さくする。
C



気象条件でとても影響する部分です。
覚えておくと良いでしょう。
薄くする 濃くする
気温 暑い 寒い
標高 高い 低い
湿度 高い 低い
気圧 低い 高い
お客さまからの問い合わせ
Q1:キャブのセッティングで標高が高いか低いかでジェッティングを濃くするか薄くするかの部分ですが、表の記載は間違いではないでしょうか? 標高低い→薄くする×→濃くする○、標高高い→濃くする×→薄くする○ご確認下さい。

A1:夏暑いときは流量が小さくする(MJ絞る)、冬の寒い時は流量を大きくする(MJ大きく)。これは空気中の酸素濃度(空気密度)の問題ですね。 空気の密度ρ(sm-3)は気圧P(mb)に比例し、絶対温度T(°K=℃+273.16)と湿度H(%)に反比例する。 このことから気温・湿度・気圧の関係はよいですね。 ご指摘がありましたとおり標高は標高低い→薄くする×→濃くする○、標高高い→濃くする×→薄くする○ですね。失礼しました。 酸素濃度を縦軸,標高(m)横軸にグラフ化すると値が大きくなるほど座標が下がる感じですね(イメージ図を書いたほうが良いかな?)。 勉強になりました。(修正させていただきます)
ある程度走れるセッティングが出てるのだけど・・・いまいち。
サーキットでテストが無理なら峠に行ってみよう!
無理に攻めなくてもいいですよ(汗)

<低速セッティング>
☆まず、コーナー立ち上がりの開けはじめで判断しよう。
現象
  • ツキが悪く、開けていくと急激についてくる(いわゆる、ドンツキ症状)
  • 旋回中にギクシャクする(ハンチング)
  • かぶっってエンストしそうになる

確認作業:スロットルをゆっくり空けるとその症状がひどくなる
現象
  • つきが悪くないが、加速が弱い
  • ツキが良すぎてスロットルを開けるのが遅れる
  • スナップでやたらと軽く回るが走行するとトルク感がない

確認作業:スロットルをエンジン回転にあわせるようにゆっくり開けてみると、その症状が改善される。
<判断> スローが濃い <判断> スローが薄い
対処
  1. ASを開ける。(PSを締めこむ)
  2. JNのストレート径を太くする
  3. PJを1ランク小さくする
※PJ交換時はAS・JNは元に戻す
対処
  1. ASを閉めこむ。(PSを開ける)
  2. JNのストレート径を細くする
  3. PJを1ランク大きくする
※PJ交換時はAS・JNは元に戻す

<中速セッティング>
☆主にクリップを過ぎて、マシーンが起きてからの加速や高速の伸びを確認しよう。
現象
  • トルク感はあるが、回転上昇が遅い
  • シフトダウン時に回転上昇が悪く、スロットルのアクションが大きくなる
  • 全開からちょい戻しでエンブレが効き過ぎる
現象
  • 高速コーナーで思ったラインがトレース出来ずはらんでしまう
  • パワーが感じられず、メインジェットが大きめなのにデトネーションが出る
  • シフトペダルが重く感じ、左足の親指辺りが痛い
  • 全開までの加速感が悪い。トルクがない
<判断> パーシャルが濃い <判断> パーシャルが薄い
対処
  1. JNのクリップを上げる
  2. JNのテーパをゆるくする
  3. PJを小さくする
対処
  1. JNのクリップを下げる
  2. JNのテーパをきつくする
  3. PJを大きくする

<高速セッティング>
☆全開に開けられる道を走ってみる。
メインジェットは気圧、気温、湿度、エンジンのへたり具合等様々な要因に影響される。 サーキットではプラグやピストンの焼け具合や気象条件を集積し、過去のデーターを基準にセッティングをだしていた。  公道でも当然影響される。  同じ標高、短い時間で競うスプリントレースと違い、公道では移動距離も走行時間も長くベストセッティングを望むのは難しいといえよう。 ただし、無難なセッティングは可能である。 高低差・気温差のある長距離走行時は以下の項目を念頭に入れて、メインジェットの交換が出来る用意をしておくと良い。
薄くする 濃くする
気温 暑い 寒い
標高 低い 高い
湿度 高い 低い
気圧 低い 高い
セッティングに不安がある場合は濃い目(空ぶかしで黒鉛が出ない程度)に調整し、プラグの碍子が狐色もしくは薄茶色に焼ける程度にまるまで徐々にMJを絞っていくと良い。  マフラー購入時、マニュアルセッティングがある場合は1ランク濃いセッティングから試すことも良いでしょう。
ありがちなトラブル(質問や修理依頼を受けたとき、対処した方法です。)
状況 推定原因 対策
2ストオイルが空になっていたので、オイルを継ぎ足したのですが、エンジンがかからなくなりました。それまで、なんのトラブルも無かったのですが…。 2ストオイルタンクとキャブレターの間に気泡が混入し、2ストオイルがエンジン内になかなか入っていかないと言うのが1つの原因です。 ガソリン50:2ストオイル1の割合で混合ガソリンをつくり、ガソリンコックからキャブ側のガソリンホース(1本)のみ抜き取り、ホースから混合ガソリンを注入します。注入できる容器が無い場合はガソリンタンクのガソリンを一度全部抜き、混合ガソリンを作って、ホースつなげ、タンクに混合ガソリンを入れれば良い。その後、エンジンをかければ、数回でかかるはず。 エンジンがかからない場合は他に原因があります。
キャブレターを清掃のため分解したら、エンジンがかからなくなった。 組み立て間違えや、ジェット類にティッシュなどのつまりは無いですか?(2ストの場合は2ストオイルのホースを外した場合に上の欄と同じ原因が生じます。)また、インテークマニホールドからのエアリークが考えられます。湿式のエアクリナーの場合、洗浄時に乾燥不足・オイルの付け過ぎの可能性あり。 組み間違えで一番多いのがスロットルバルブが180度向きが違って入っていることです。スロットルをひねって戻らない場合、まずこれでしょう。また、エンジンを掛ける前にインテクマニホールドとキャブレターをしっかりバンドで固定しましょう。エアクリーナーは乾燥させてからオイルを塗りましょう。 エンジンがかからない場合は他に原因があります。
長い間乗らなかったバイクのバッテリーとプラグを新品に交換し、ガソリンも新しいものに入れ替えたのですが、エンジンがかかりません。 乗らない間、キャブレターのガソリンは抜いてありましたか?ジェット類とエアブリード・ニードルバルブの根詰まりが原因が一番に考えられますが原因が1つとは限りません。 すべてのプラグを外し、湿っているか確認してください。すべてのプラグとケーブルの点火チエックをして、間違えなく火花が出るなら、キャブレターをばらしてください。エアスクリューは一度全閉し、何回転したか覚えてから外します。組み立て時にあわせてください。フロートチャンバーを外し、多少臭うが透明のガソリンが出て、チャンバーの内側に汚れがなければ、ガソリンを抜き、再度組み立ててエンジンを掛けてみる。チャンバーの内側が赤かったり、緑なら、各ジェット類の清掃が必要です。エンジンがかからないのは、エアブリードかスロージェットの根詰まり。致命傷です。スロージェットの根詰まりだけの可能性が高いため、新品交換をお勧めします。(1つ500円程度)洗浄は上の図を見て、通チェックを目的にパーツクリーナーで行ってください。元通り組み立ててエンジンがかからない場合は他に原因があります。
走行中に度々オーバーフローするので困っています。 まず、ガソリンが漏れているところはオーバーフロー用の穴からですか?ホース類からの場合、ホースやジョイントを交換してください。間違いでなくオーバーフローなら、フロートチャンバーを外し、フロートとニードルバルブを外します。フロート内にガソリンは入っていませんか?水桶に沈めて泡が出ませんか?フロートの固定状態・二ードルバルブのゴム劣化が原因です。 フロートチャンバーを外したときキャブレターを逆さにしてフロートが上下するのを確認する。フロートが正常かチェック。長く乗っているのに二ードルバルブを替えてないなら、交換しましょう。元通り組み立ててエンジンがかからない場合は他に原因があります。
他の原因があると思われる場合、かからなくなった切欠(何かしたか・どのくらいほっといたか)・症状(セル回転有無・プラグ点火有無・フロートチャンバー部と各ジェットの状態)を教えてください。実際見てみないと判らないことも多いのですがエンジンをかけるアドバイスをします。(キャブの細かなセッティングは吸排気系を替えてあると違いが出てきます。メーカーでも答えられないでしょう。メカニックに見てもらうか、マニュアル類を熟知、上の表との違いを探して、セッティングし直して見ましょう。)
グースのキャブの外し方
 STDは外しやすいとは言えない。しかし、インシュレターとキャブの両口のバンドを外すだけで簡単に付け外しできる。 一度エアクリケースを外すと収まりが悪いのでキャブセッティングのみの場合はエアクリを外さないのが最良である。
グース250は、ブリーザータンクを別にしたほうが良い
 私は購入当初からエアクリBOXとは別にブリーザータンクを用意したので経験はないが、お客さまのエアクリBOXに問題を感じる。
  • エアクリBOXはブリーザータンクと兼用されているため、底にオイルがたまってBOXの合わせ目からオイルがたれている。
  • 気化したオイルがBOX内に充満し、湿気を帯びすぎたエアフィルターからキャブ側へオイルが流れる。
350用エンジンブリーザーに取り付け図あり

最後まで読んだ方にはそれなりのメリットはあったはず、判ってくると欲が出るもの。
焼きつくと勿体無いので気をつけてね。


パイロットセッティングを怠ると以下のようになる場合もあるのです。 ちゃんとセッティングしましょう!
キャブセッティングミスによる焼付き
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