Spark Plug  
ここでは主に写真でプラグで紹介します。 プラグ判定方法はこちらを。
- NGK デンソー
スズキ品番 09482-00412 09482-00413
2極(10mm)プラグ CR8EK U24ETR
プラグの種類
NGK NGK 熱価 NGK
ネジ径 14 B タイプ 絶縁体
突出し
P 焼け型 4
12 D 抵抗入り R .
10 C 電極
タイプ
沿面 U . 8
8 E 2極
リーチ 19 E シールド
抵抗入り
R .
12.7 H 標準(銅心) S 冷え型 12
 同ネジ径とリーチでもまったく違うプラグがあります。
NGKプラグで見てみましょう。

<一番左は抵抗入りです。> 
 二輪車の電装部品(イグナイタ / CDIユニット / FIコントロールユニット / スピードメータ / GPS等)はマイクロコンピュータや集積回路を使用しているものがありますよね。 そのため抵抗入りではないプラグを使うとスパークプラグの発する電波雑音の影響による電装品の不具合、誤作動が生じる可能性があります。 電波雑音防止のため、公道モデルの殆どが抵抗入りを用いています。

<一番右は抵抗なしです。>
 たしかYZ250に標準装備されていたものだと思います。 抵抗なしに比べ外部形状的には変わりません。 抵抗損がないことでRタイプに比べ火花は強くなるでしょう。
<レーシングプラグです。>
 Gが何を意味していたか忘れてしまいましたがYZ250に使っていたレーシングプラグです。 中心電極はVプラグと同様に細軸です。(下図参照) 太い中心電極に比べ火花が発生するポイントが定まり、力強く安定したものとなります。 中心電極が細い分消耗も早いです。
 よくお店でプラグのテスターモデルが置いてありますが、火花の強さだけでなく、STDの点火のばらつきも見てください。中心電極を電界の向きに回転するように火花が出ているはずです。(フレミングの左手の法則)
 Gooseに使われているKタイプ
 STDで入っている2極タイプですが、4輪雑誌でも点火の確実性で高い評価はある。 単価の安い一極の流通は多く、Kタイプと価格差があるため、Kは一般的でないと思われることがあるようだが性能は1極より優れている。  ただセッティングを見るためのテストプラグなら1極タイプで十分である。 万人が乗る公道乗用車両であるなら低コストで信頼性も高い物が欲しい。 イリジュウムやV・VXのようにさらに高価なプラグはオーナーの使用目的で変えるのは自由だが、メーカー側はコストを考えて製品を作るためた、たかが数百円の違いでも自社製品でないプラグに付加するのは他車との価格競争のなか大変なことだと思う。 あえて2極を選ぶスズキのこういった考え方に賛成したい。

 上図の右側のプラグがイリジュウムタイプです。 レーシング→VX→イリジュウムと順番に見ておおよそ改善が写真だけでもわかると思います。 使った人なら歴然ですね。 まずレーシング、レースごとに交換するなら中心電極は細く消耗の早い銅でスプリントなら問題ないですね。側方電極は正方形ですがこれもメカがやすりで加工するでしょう。 さらに導電率の高い白金を用いたのがVXタイプですね。側方電極ははじめから尖らせてあります。 点火ポイントを定めるためですね。 一般乗用モデル用に抵抗入りもあるので初めからこうしてあるのでしょうか? (余談:プラグの種類が現代のようにない時代に草レースを行っていた人に聞いたことがあるのですが電極をV型にしたり、尖らしたり、溝を掘ったり…色々改造方法を試したといいます。 現代に製品として残っているのは結果が出たものといえるのでないでしょうか。生産中止になった背景も知るとさらに面白そうですね。) それは良いとしてプラチナ電極は消耗が早かったのは思えています。 そこで細い電極でも比較的寿命が長く、導電率も高めのイリジュウムが使われるようになったのですね。 (10号エンジンについていた物ですが焼けすぎですね。)しかし、イリジュウムでも消耗がない訳でありませんので定期的な点検が必要なのは言うまでもないですね。
 左図はどちらもレースで使った時のプラグです。 左側の電極の色、碍子の色、これがとても良い焼け方をしています。 右側はメインジェットが若干濃い感じですね。 影が見えます。 実は予選と決勝で使った物です。 同じ場所を走るレースでは気候条件が変わることでの影響が大きいといえるでしょう。(セッティングは変えてないはずです) バイクは2ストローク車です。 お店では真っ黒なプラグを時々見ますが・・・2ストオイルによっても変わりますのでメーカーを変えてみるのも効果があります。
レーシングとノーマルの中心電極比較に載せます

 私は運が悪くCプラグを根元から折り、シリンダーヘッドを外して抜いた覚えがあります。 プラグは手で締めてからトルク管理しているのですが、ヘッドとプラグが付いてしまい(溶着? 未だに判りません。)リコイルでねじ山を作り直しました。 それ以来使ってないですね。 体感できるほどパワーが上がる訳でなく、STDでも点火性能の良いGooseでは効果は判らなかったです。 短いお付き合いでした。

 デンソウのイリジュウムプラグ
Gooseに対応するサイズは[IU24A]です。 NGKより、販売されたのが早く、サーキットで評価されたおなじみのプラグです。 マイナス極は短く、先端が四角いことが見て判る。 NGKのイリジュウムプラグ[CR8EIX]はマイナス極が比較的に長く、先端が三角にしてある。 こういった違いが見受けられる。 理論的には面より点の方が火花は強いはずである。 どちらが良いかはプラグチェッカーで比較していないし、個体差もあるだろうから、ここでは言わないこととします。
ノロジーのホットワイヤーとの組合せは良くないようです。 というのも、3人くらいの方がIU24Aを使用し、数ヵ月後プラグの火花が弱くなっています。(プラグ交換で直っています。) NGK CR8EIXとの相性は良いようです。

ノロジーのトルクマスタープラグ(T/M TOR80)
独自のドーム型外側端子というが沿面型と呼ばれるタイプでSTDの2極型と同様着火性,耐久性を高める目的がある。 プロペラ機にも使われるタイプですが、半永久的に使えるといううたい文句はあてにしないでください。 事例でホットワイヤーとの組合せで火花が弱くなったという報告を受けています。

ノロジーホットワイヤーをご使用のお客様からの問い合わせと修理対応
Q1バイクのほうは、あれからまあまあなんですけど先週デンソウのプラグが死にました。多分ホットワイヤーのせいだと思うんだけど・・・ そういうわけでトルクマスターを入れてみました。 そしたら始動から低速?まではすごくいいんだけど5000回転あたりでボコボコって感じになるんです。  どうしたもんでしょう?(03/6/7)
Q2雨が続いたので1週間ぐらい乗っていなかったらエンジンが始動しなくなっちゃいました。 キャブレターばらしたり、バッテリー充電したり、いろいろやったけどお手上げです。 お忙しいと思いますが、一度見に来ていただけないでしょうか?(03/7/26)
AQ1の内容はキャブセッティングの問題でした。 Q2はプラグの不良でした(トルクマスターのところの説明)。 Q1とQ2は同じオーナーからのものです。 見に行きましたがSTDプラグに替えて1発点火・・・。 かも号にホットワイヤー、13号にそれに似たアース線のあるケーブルを使用しています。 プラグはどちらもNGKのイリジュームです。 NGKで問題が起こるのは私の知っている限りセッティングミスや定期検査をせず、カーボン除去などしない方、サーキットなどの過酷な使用条件以外では聞いたことが無いのでお奨めできます。

プラグネジ穴修理
リコイルを使った修理例

プラグの規定値(SM値)
ねじ径のプラグの規定トルク 10〜12kg・cm
プラグギャップ 0.6〜0.7mm


参考となる本
書名 著者 発行年月日 出版社 価格(円) 感想
オートメカニック’94.2月増刊号
車のパーツ実益知識
清田孝子 平成6年2月15日 内外出版 850円 構造原理寿命メンテ方法が
書かれている。詳しい

バイカーズステーションNo.91でRグースのプラグについて紹介している
“始動用としてSTDのCR8EKプラグを使用するなどの準備のかいもあって、以前のようにぐずる事もなく、ウィーミングアップ場を押しがけで1周するとなんなんくエンジンは目覚めた。 ピットに戻るとレーシングプラグ(NDの32番。 何と今まで交換していない!)に付け替え・・・”   今となってみればイリジュームが支流だろう。

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