デザインサウンド 


加速走行騒音規制値というものが私が乗り始めたときも下げられた。 ’76年頃から10dBも低下している。 さらに低下する可能性もある。 この規制というものから考えてもGooseの再生産はないに等しい。 バイクによって好ましい音質というものは間違いなくあり、趣味を目的としたものは重圧・低音・迫力・力強い・太いといったイメージを感じるようメーカー側では規制の範囲内でその音を作っている。 アメリカンなんて車両性能の前に良い音を追求したりすることだってある。 ビジネスバイクとなるとやわらかい・静か・軽快といった感じに仕上げる。 これがサウンドデザインとかデザインサウンドとか呼ばれる。

ライダーに聞こえる音
フルフェイスのヘルメットを被る方は高周波域の断音に効果があり、走行中、周りの人の耳を押さえる姿を「そんなにうるさいかな?」って思うかもしれない。 そう思ったら間違いなくうるさいんだよ。 気を使う必要がある。 高速性能を伸ばす上で吸入効率を良くすれば吸気音が、排気効率を良くすれば排気音が上がる傾向がある。 車と違いエンジンやマフラーが剥き出しのバイクは放射的に音を撒き散らす。 遮音性が低いのだ。 レプリカやスクーターのほうがましだがプラスチックの遮音性は低く、それ自体が空気抵抗で振動を起こし騒音となる場合もある。 理想のマフラーが軽く、つなぎが鳴く、渦流が発生しにくい、シリンダーからマフラーエンドに向け広がりを持たせるタイプだとするなら究極は低く太く大きな音になるだろう(STDGoose比較、燃焼状態は良いものとする)。 純正マフラーから社外品マフラーに交換したとき「音が大きくなった」と感じるのは殆どだ。

縦笛を思い出そう
アルトリコーダーを学校で吹いた人も多いだろう。
「ドレミファソラシドー」と吹いていくと指がどんどん離れていく、音楽の時間は共鳴というものを考えないだろうから今思い出してほしい。
全部穴をふさぐ=高い音が消え、低い音が出る
穴を何もふさがない=高い音が出て、低い音が消える
3分割にできるものなら先だけで吹くと高い音がしただろう。 (吹く力によって音は変わるが)

3分割の笛の部分がシリンダEXポートで口がEXバルブ、穴がいっぱい開いた棒がエキパイで残りがサイレンサーだ。 穴は空気の振動を究極に大きくする方法で、壁に空気がぶつかるだけで音となるカーボンや段差、曲げ部分というのは高い音を生み出す。 サイレンサー内のパンチングメタルは低い音を消すためだが高い音を生み出すことも言える。 パンチングメタルに巻くグラスウールは笛の穴をふさぐ指と同じグラスウールの締め付けで音も変わるというのは理解いただけたと思う。 サウンドデザインは自分でもできることでもある。

マフラーの騒音規制 【概要】
規制の基準は
@停車状態でマフラーから50cmの距離で測る近接排気騒音(前部エンジンの乗車用で96dB)
A時速50km/hで走行時に、車から7.5m離れた場所で測る定常走行騒音(72dB)
B同じ距離で同50km/hからアクセル全開で加速中を測る加速走行騒音(76dB)
ざっと、こんな感じだ。
無理!
2007.1.9のある朝刊では「マフラー騒音 規制強化」の見出しが・・・
交換用は停車状態で測る騒音基準を超えなければ車検を通る。 基準をクリアしているとして「適法」をうたう製品も多いが実際は走行中や加速中の基準を超えるケースが見受けられる。  まぁ、お客様のニーズを考えたらそうなるわなぁ・・・。
このため、交通省道路運送車両法の施行規則などを改正し交換用マフラーも純正品と同様に走行中や加速中の基準をクリアしなければ市販品として認定せず、車検も通らないようにするとのことだ。(横暴だ!) 騒音を抑える装置をマフラー内から簡単に外せる製品(トラップなどはこれに当たるだろう)の使用も認めないとのことだ。 1月31日まで国民意見を募ったうえで、7月に導入する予定だとか。 現在使用中の車両は対象外となる。 また、排気量250cc以下のオートバイやバイクも規制対象にする方向だが、車検がないため実効性が課題となるとのこと。
350ccの方! 国土交通省のホームページを確認しておきましょう!
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