失速する

Q1：私の乗っているGooseの調子が余りよくないためご相談をさせてください。症状としては特定の回転数にて失火してしまい最終的にエンジンが止まってしまうという症状です。高速で6速6000回転で走っている際に初めて症状が出たのですが峠などで3速で走っている際にも同様の症状が出ました。全くの不動になることは無く、数分放置するとエンジンが掛かるようになります。修理暦としては先月ステーターコイルの故障で交換をしてます。ピンク線は外しております。以上の症状なのですが考えられる故障原因はどのような物でしょうか。お手数をお掛けいたしますが何卒よろしくお願いいたします。
A1：原因を究明するポイントは2つに分かれます。
１：電装系
２：混合気の問題です
失火というのはプラグの点火がないことで電装系故障と読めますがたぶん、「点火はしていたかもしれないけど、ブロブロブロ････とエンジンが止まってしまう」ということではないですか？〈ガス欠ぽく？）　ステーターは変えたばかりでも壊れることはあるため、必ずステーターでないとはいえませんが、可能性は薄い。（数分後、かかると言うことが何度も繰り返せないのがステーター内パルサコイルの故障特徴です）　どうもそれと違うのでガソリンの流れを見てみましょう。

手間がかかる分解作業をする前に、初歩的なミスは無いか確認する

・プラグはかぶっていないか？・・・プラグ判定方法
・二次エアーを吸っていないか？・・・エアクリ＝キャブ＝インシュレターのバンドの緩み外れ
（オーバーラップ時と言うのは排気の力で混合気をエンジンに吸入する。360°でも点火はあるから残留燃料が残ったり、吸入が多すぎたり、シリンダーヘッドのカーボンが溜まっていたりと原因は複数だ。）・インシュレターを外したことがある場合はOリングが潰れていたりボルトが緩んでいないか確認要。
・ガソリンホースを交換したがスズキ純正のホースは使わず市販のホースを使ったことでホースの取り回しが悪い。　ホースは折れていないか？　潰れていないか？

普段整備をしない方に多い燃料関係トラブル
	＜ガソリンタンク＞原因①：フィルターの汚れ、詰まり。対策①：フィルターの清掃・交換キャブレター側にもフィルターはある。 BST33,40Goose純正キャブの場合ガソリンホースとキャブのインテークパイプの間にフィルターが入っている、これの目詰まりもチェックする。（キャブからガソリンホースを外すとキャブ側に白い筒が填っているのが見えるそれがフィルタ）ホースの痛みがあれば一緒に交換してください。出来れば純正パーツが良いです

気流の問題

エアクリボックスや社外品フィルターの汚れで吸入を妨げている場合もあるが、K&Nなどのフィルターを付けているならエンジン後方のエアーの流れも考える必要がある。　高速走行時回らない、急開閉でパワーが出ないなど、エンジンに阻まれ、空気を裂いて（エンジン後方は乱気流上になる）走行するバイクではある程度の容積を持った空気だめがあった方が良い。　これがエアクリボックスのメリットだ。　レーサーでエアクリボックスが無くてもキャブボックスを作ったりする。　どの回転数か判らないけど失速するときがあるというのは気流の乱れも大きく関係するのである。　解決策は簡単、キャブボックスを作るかエアクリーナーボックスを付け直すかだ。　また、サイドカバーを外したり、空気の流れを作ることでも改善できるが更なる気流の乱れを生む場合もある。　これが原因なら

関連リンク	エアークリーナー
	パワーフィルター

ガソリンタンク内で踊るガソリンがガス欠を生む

今回の場合高速走行時も出ているということからこれではないと踏んでいるのですが、攻め込めばキャブのガソリンダンク（フロートチャンバーボディー）とガソリンタンクは傾きや揺れるガソリンにより、必要な燃料がエンジン内に入らないことがあります。　対策としてはガソリンタンク内に専用スポンジ〈耐油性）を入れる。キャブのフロートチャンバーボティーを扇方に形状変更する。　社外品で出ているパーツもあります。

キャブセッティングで言えること

・セッティング以前にキャブが正動作できているか通チェック（各ジェット等）する。　ニードルバルブの詰まりと言う原因も考慮し清掃実施する。
・「高速で6速6000回転」・「峠などで3速」でというのがどちらも当てはまる部分を考えます。　回転数や何速であるか無視すると判りやすいと思うのですが、本当に気にして欲しいのはアクセル開度なのです。〈原因究明のため比較する場合、変速位置はあまり意味が無い）　何となく「パーシャル系～メイン系」ってどうなの？　って思うところだ。　キャブセッティングが濃く、プラグの洗浄効果を失っている場合本当に失火している場合もありえる。　　しかしその場合エンジンが止まる前に「シフトが重い」・「レスポンスが悪い」・「ガボつく」・「回転が上がらない（にくい）」など判りやすい反応が出る。