長距離を走るとエンストのように止まる 


お客さまから
「高速を使っているうちは非常に調子も良かったのですが国道に出てしばらくすると、急に吹けなくなりました  症状としたらガス欠のような感じでも、ガスはある、直ぐにセルを回しても火が入りませんタバコをすって一服を済ませてからセルを回すとかかりました しかし、こんな症状がそれから家に着くまで6〜7回ありまして以前(kamoairに預ける前)フィルターが錆でつまりこんなことがありましたが 今回は・・・ちょっと違うかな?
エンジンの熱のせいでガソリンホース内で気化してるんでしょうか?
キャブまでガスが下りてないようです ざっと、こんな感じです とくに、回した後にこうなります(といっても7000〜9000rpm)」
といった感じで
一度プラグを新品に交換して、ガソリンタンクからキャブまでの通りのチェックをし、近辺を走って異常が出ないため様子見していただいたが、2日後同じ症状がすぐに出たので引き上げました
テストでは全くそのような症状は出なかったため、長距離走行にて検証することにした。
また、疑っていたL字のガソリンフィルターもストレートに交換、全開のガボ付を濃いと判断しFCRのMJを自作#200(お客さまがドリルで拡張したもの)から他の車のデータを参考に#180に変更してみた。 マニホールドの締め付けリングも純正に交換した。
台風が南側にあるため、なかなか天気が良い日がなく、雨で無いH20.8.27矢作へテスト決行。
矢作への道中、全く問題なく流すことが出来た。 十分なパワーも感じられたのだがダム手前のコンビニ前で休憩するか悩んだところ(スロットルを1/4程度に戻した)トラクションが掛かる感じでエンジンが止まりそうになった。 軽くスナップで持ちこなしコンビニで休憩。 たぶんこれだ。
プラグを外し、走行前の状態と比較。 ネジ表面が黒くなる意外変化無し。碍子の焼けは薄いピンク。 帰りに乗る分には問題ないと判断。 矢作目の前にして残念だが症状が出たことは有難い。 天気も怪しいので帰りながら何度か止まるというのを検証する。
コンビニから出るときも軽くスロットルを開けてやらないとエンジンがかからず、アイドリングができないことが判った。 パイロット系が死んでいると判断。 1/4程度以上のスロットル開度で走行する分にはエンジンが止まらないことに気付き難なく帰れた。
(信号待ちの間、低回転でニュートラルに入れにくいのも感じる)
PITに戻りすぐさま怪しいと感じていたPAJを確認。 ガソリンで塗れていた。 エアージェットの下の方はガソリンがくぼみに僅かだが溜まっている。 PAJが走行中詰まればスロットルを戻した時同様の症状が出ておかしくない。 時間を置きなにも無かったようにエンジンが始動するのはPAJが乾いたから空気が通るのだと判断できる。 エンジン負圧を正圧と考えると反発し戻る力を不圧する(アインシュタインの相対性理論)とエンジン側からの圧の不圧で混合気がファンネル側に出るのだが、開口部の下側は混合気が濃くなりがち(MJN参照)なのでガソリンが垂れる。 ミキシングボディーとファンネルのつなぎ目にOリングなど無いからガソリンが垂れてパイロット系が死んだと推定される。 FCR用のOリングでは写真の通り溝がエアジェット側まで切ってあり、遮断するのはフィルター用の全面覆うタイプくらいだろうファンネルではサイズの合ったOリングをAJ上側だけ潰す感じで挟むのが良いと判断。 後日テストする。
右人差し指骨折の為、テスト走行が1ヶ月近く後になってしまったが、上以外にパイロット系OH再度実施(若干PSのOリングに鉄粉発見:高圧エアーにて清掃実施)

近場のSBS、栄で人差し指が完治して無くても運転可能と判断。 翌日、矢作へ再テスト。 ガス欠で1度エンストしたものの「Res」切り替えで継続走行。120km程度を以前停止したサークルKで朝飯の休憩を取った以外停止せず走行できた。(天気は快晴、2日前の雨と清掃作業で路面はあまり良くなかったです)
修理は完了したものの、気になる点が1点

ファンネルではやはり不圧によりガソリンの戻りが多く、フレームにガソリンの汚れが目立つ。 ファンネルの下に吸着剤を敷くのもミスファイヤーで引火の心配があり行いたくない。 これを改善するには パワーフィルター+アダプターに変えたほうが良い感じもする。
inserted by FC2 system