低速走行でハンドルが振れる 


お客さまから某中古車販売店へ向けたコメント内容がキツイというお達しがあり、見直すこととします。 「事を荒げて某中古車販売店の介入があれば、
私でどうにか出来るレベルを超えて  店長に監査など不意の事態になりかねません。 某中古車販売店は細かいですので、案外情報収集能力も高いです。」と。
具体的名称を避け、真実だけを書こうとしていますが、「名誉毀損」とはたとえ真実でも相手に不利益になることを一般に向けて言えば該当するためお気遣い
頂いているのだと解釈します。


先回、PITで別の車体(Goose350...)のフロントフォークO/H依頼があった方のアフターフォローとしてカラーのカットをするのだろうと待っていたら、別の車体(Goose250)を乗ってみえました。 その車両は弟の通勤用に使っているのだという。 スイングアームがサイレンサーがある位置辺りで大きく凹みがある。 これを溶接で盛ってほしいというのだ。  当然、交換することを勧めたが、金額や作業時間の問題から彼の望みの溶接にすることにした。 イクラ製溶接機は100Vではまったく使い物にならず、最近ほっておいたが、お客さまのニーズに答えるべき200Vに変更し使用してみた。 凹んだ部分は薄くアークがあたった途端穴が開きやむ終えず上からL字の角材で応急で溶接結合した。(今後、スイングアーム交換を検討)
フロントフォークのオイルのみの交換もしたいいう依頼を受けたとき、まっすぐ走らないという事実を聞く。 フロントフォークのアクスルシャフトもそういえば手で引き抜けなかったし、オイル交換(古いオイルは灰色だった)後、トップブリッジからの突き出し調整をしてもアクスルシャフトはこじる感じでしか入りにくかった。 走行テストし、PIT出口から数メーター走ったところでお客さまのいうウェービング(低速度で左右に振れる感じ)が発生し、PITで再度分解。 
フロントアクスルシャフトの曲がりがあり、針の振れのすくない中古品に交換したところ、若干のこじりは必要だったが組むことはできた(フロントフォークのインナーチューブも曲がりを計測したが、管理値以内縦線は薄いが出ていた).  これを組み走行したが多少、動きが良くなった感覚があるものの、ウェービングは収まらなかった。 再度、PITで分解。
確か、ブレスをはめる前にアクスルシャフトを差し込んだときはすんなり入ったよね・・・左右アウターチューブを固定するブレスを定盤置き、角を押すとカタカタと揺れるではないか。 PITにある中古のブレスは平面が出ているためブレスと定盤の隙間がない。 曲がっていることが判り交換
フロントフェンダーはというとブレスの変形に耐えられなかったのかクラックが複数入っている(大きなショックがブレスに加わり弾性限度を超えて曲がったと考えるのが普通でショックが加わった瞬間は現状のブレスの歪より大きく曲がっていたのだろう)
リアのアクスルもVブロックに載せ計測したが曲がりは0.05mm程度問題ないようだ、フロントホイールもPITにおいてあるものに交換してみた。 ひとつの部品を交換または組みなおし毎にテスト走行を行ったのが多少よくなってもPIT前の道からサークルKの信号までの短い間に車体が左右に振られる事象を感じる。 アクセルを開けての高速走行時はまったく気にならない点だが、なんらかおかしい。

購入は男爵(最近はあちこちにステッカーを貼らないらしい)で常連客だから何だかクレームが言いにくいようだ。 購入代金は諸経費合わせ26万円前後で(1ヶ月程度前?)購入したらしい。  それでもクレーム対応させるべき車両であることを告げると、すでに以下のクレーム対応をしたとのこと。
@店側が判断したステムベアリングを無償交換した
しかし、直らなかったため、お客さまが再度クレームを伝えた
Aステアリングダンパーを渡し、これで解決を求めた(後日、オーナーがステダンを変わりに要請したことが発覚・・・)
私が乗った感じでは、ある程度の速度が出ると気にはならなくなり、30km/h程度でハンドルに手を支える程度で運転する(また、手放しし、バランスをとる)とウェービング(左右に小刻みに振れる)を起こす。 低速時にステアリングダンパーを効かせたら曲がらない(又は曲がりにくい)だろう。 別に原因があるはずなのに解決策にならないステアリングダンパーを渡されていても意味はない。 お客さんはレーサーだったのでは?と聞くがワイヤーリングするべき場所のボルトは錆び、ワイヤーを通す穴さえない。 アクスルシャフトなど交換されていない削れた部品の複数から転倒時に見受けられる傷があること。ハイサイドとは衝撃の強さが違う気がする。(推定:右側から何かにぶつけられ、左側に倒れたのでは? そう考えると中古パーツは1台の車両ではないようだ。何台ものGooseを合わせて1台を修復したのだろう。) 
翌日、お客さまから電話報告:店員にクレームを話し、乗ってもらったところ「こんなもんじゃないのか?」とこっちがおかしいのでは?と言わんばかりだったらしい。(そのお客さまにはPITにある正常な250ccに乗ってもらい違いを確認してもらった。「まっすぐ走りますねぇ」って。  当たり前なのだが・・・ そんなことで関心を持たれる事がすでに問題だろう。 しかし、知らないということは恐ろしいことだ。 数メーター走れば判る事を・・・)
1時間程度電話でお客さまが払うべき修理代金でないこと、直るまで何度でもクレームをいい続けること、それらを説得した。 
9/24お客さまメールより:昨日、近所のダム沿いの道を、ハイテンションモードで先の不具合グースで攻めてきました。 普段、弟が乗っている物ですので、私自身が、公道限界時に近い挙動を確認するためです。  かなりのペースで走れたとは思うのですが、バンプにのって姿勢制御(減速−コーナー進入時)や 減速帯全面S字での切り返しや、減速帯での全開加速など、不具合もなくグースらしく走れました。  ですので、上記の場面で、危険さが出なかったので、不幸中の幸いでした。 kamoさんの所に行く前は、グースの挙動が、「左旋回がしやすい車体状況」であったのが昨日は、「右旋回しやすい車体状況」に変わってました。 少なくとも、kamoさんのところで前回りが改善(適正化)されているので後ろ回りの要因かとおもいまして、しげしげとスイングアームを見ておりますと、うちの453グースのスイングアームに比べて、何となく進行方向に見て、右側が外側に開いている上に傾きがあるような感じで...。  さらに、リアブレーキテンションロッドの、スイングアーム側取り付け位置の上あたりが、全体に凹んでいるようで テンションロッドの取り付け溶接位置が外側にある(1o程度)ように感じます。

 ですので、リアタイアの、取り付け不具合でトーイン・トーアウトを微妙に繰り返していて、高速域になると微細なトーイン・トーアウトなので、表面上消してしまうのかと。  そこで、家で、もう一台のスイングアームを差し替えようと思います。幸い弟もおりますので人出はありますし。 もう一台の方は、最近、グース350のリア周り全体を入手することが出来ましたのでそれの程度が良ければ家で装着しようかと思います。
10/2お客さまより電話報告:350ccのスイングアームに交換したところハンドルの振れが止まったとのこと。 良かったです。
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