（基本メンテを見直そうNo13）

ホース類　

左図はすこし判り難いかもしれないがひび割れたフューエルホースです。13号のキャブ−コックジョイントの間に付けていたものです。　エンジン熱と外気の冷たさが繰り返し加わり、ホースは膨張、収縮を繰り返して硬化していく。　整備する時に引っ張ったショックでホース外皮にひび割れを生じ、何年それを繰り返すうちにガソリンが滲みでていたようです。　ホース類は消耗品であるが使用されている場所は極めて重要な場所が多い。 ・フューエルホース ・ブレーキホース ・マニホールドインテーク ・キャブ−エアクリーナージョイント ・ブリーザーパイプ類 ・オイルクーラーバイパス あげたものの中にはホースとは分類されないものがあるが同じ症状が起きる可能性が高いパーツなので同様に記す。 今度はホースには何を求めるかを考える。 ・耐腐食性（耐油） ・長さ ・厚み ・耐熱性 ・弾力性（伸縮性） ・加工のしやすさ ・厚み ・強度 ・重さ 現状ではすべてベストと呼べるものはなく、良いものでも消耗品には違いない

では、どんなものを選んでいくと良いのだろう？

	＜ブレーキホース＞ 　事故車でフロントのブレーキホースがSTDでは削れて穴が開く事例がある。　　この結果から見てもメッシュホースは有効的である。　ブレーキフルードは剥離剤と似た性質があり、プラスチック製品や塗装面にダメージを与える。 また、保管場所の環境にもよるようだがSTDブレーキホースは経年劣化で外皮にひび割れを生じることがある。　命にかかわるパーツなので気にしてみてほしい マスターシリンダーから別体のカップ間のホースを透明の耐油ホースを使う場合がある。　DOT4には向いてはいないようで汗をかくようにポツポツとにじみ出てくる。　ホースが硬化してくると止まるが硬化が進むと折れたり、ひび割れたりするのでここも注意が必要
	<フュエルホース＞ キャブからガソリンタンクの間に使われるホースはカーブなどから純正が１番良い。　やはり消耗品には違わないので定期的に交換が必要ではある。　キャブからコックの間のSTDホースは耐熱対策としてゴムが1枚かぶせてある。　社外品に交換する場合付いていないのでこれを外して使うと良いでしょう。　透明の耐油ホース（ガソリン用）も使っても良いですがホースが軟らかいため取り付け時折れ曲がってしまう場合があります。　レイアウトに注意が必要です。　また、耐熱性はないのでエンジンの近くに通す場合はお勧めしません。
	＜インシュレター＞ 経年劣化が現れる場所はキャブを接続するバンド部。　ひび割れがだんだん大きくなり2次エアーを吸うようになる可能性がある。　シリンダーヘッドとインシュレターの接続面にオーリングがはさまれる。　シールセットにはこれも含まれる。　これも消耗品と考えてよい。　熱に強く硬化しにくいパーツではあるがめったに開けない人は10年たった今交換してもいいパーツだ。
-	＜ブリーザーホース＞ エンジンとブリーザータンク（250の場合エアクリ）間のホースだがエンジン熱・オイル温度で膨張し、ブカブカになってしまっている場合がたたある。　それによりミッションオイルがにじみエンジンを汚している。　あそこのクリップは強く締まっている訳ではないのでワイヤーリングできたらSTDのクリップは外しワイヤーツイスターで閉め直す。　ブカブカホースは交換しましょう。 社外品で中にタコ糸が入った透明のゴムホースをブリーザーホースに選ぶ場合があるが耐熱性，耐油性のホースではない。　Gooseに使えば間違いなくすぐに硬化して収縮するだろう。　エンジン全体を冷やすSACS採用エンジンには向かないのだ。　さらにGoose用としてブリーザーホースを売っているメーカーが以前あったが何を勘違いしたのかオイル補給口に取り付けるようになっていた。　オイルタンクの圧力を抜くという意味ならSTDにちゃんと付けられている。　まったくGooseを理解できていない人が考えたのだろう。　無駄なものは付けるべきでない。