T02(試験02)  
 ヨシムラバルブスプリングKITが届き、ST-2カムの取り付けパーツが整った。
東京から帰り500km以上慣らしを済ませカムの交換に進む。

 交換前に気になっていたこと:アクセルOFF時炸裂音(PJを32.5のTMRマニュアルセッティングでパンチのある加速感はでたが、スロー系の薄いような炸裂音を出す症状が出ていた。(アフターバーン) 対策にとPJを2.5番ずつ大きくし炸裂音は消えるか確かめたが最終的に40番でしっかりかぶる。 炸裂音は消えなかった。 )
 5/11 今回は、エンジンを下ろさずシリンダーを外す。 しかし250ccのシリンダーヘッドと違い。350ccのヘッドは写真の通り、フィンがフレームに当たり外せない。IN側のフィンを少し削れば対策は取れるが、冷却効果を下げるような行為はしたくないため削るのは止めている。
 結果的にエンジンとドライサンプタンクを固定しているすべてのボルトを緩め、「↑ここだけ」というところだけ残しシャフト・ボルトを外す。
 ドライサンプタンクの下にはジャッキをかませゆっくり下ろす。  2cmくらい傾ければシリンダーヘッドは外すことが出来る。 (降ろしてしまうと載せるときの位置決めが何度も経験がないと大変だと思う。 こうすることで下げた分だけジャッキアップすれば組込めるため楽かなぁ〜。)
 シリンダーヘッドを外した時ガスケットが張り付いていた。 6000円もするシリンダーヘッドガスケットだが、2度と使えないのはなかなか痛い。 それ以上に生産中止となるのが怖い。 2枚ぐらい予備は買っておきたいものだ。 シリンダーガスケットも交換したが、こちらは8年間程度メーカーで在庫保管があるだろうが(生産中止後約10年)やはり、予備は購入しておいた方が良い。
 コスワースのT型ピストンはコーティングされていたため、カーボンは拭く程度で取れた。 シリンダーを外してたて傷など無いことを確認し安心。 鏡面化し再度組込む。
 ヨシムラST-2カムには専用バルブスプリングがある。 始めに伝えておくが、カムの説明書のロッカーアームの品番が間違っている。 EX側はNo.12850-14D00である。 どちらのマニュアルにもある”バルブガイドの根元のCリングは取り外す”とある。 チタンリティーナ−の加工が難しかったのだろうCリングを付けたままでは形状的に見て浮いてしまいそうだ。 そもそもバルブガイドはシリンダーヘッドを熱膨張させて組み込むパーツで張力により固定されている。 Cリングはシリンダー内へ落ち込まないようにするパーツだから、気分的には付けておきたいところだ。 実はST-1の状態ではCリングを試験的に外していた。 結果的には緩みはなかったといえるためマニュアルの通りCリングは外した。
 バルブ順番を確認し、吸気・排気ポート内を確認するとやはり吸気側にもポート入り口付近に燃焼痕があり、排気側はかぶらせたため煤がべったり付いていた。 オーバーラップ時に爆発を引き起こした可能性は出てきた。 もう一度磨きなおし、昼から始めたOHは日の沈んだ7時頃まで続いた。
 5/12 kamoshopのお客さんのパーツの分解を済ませ。キャブセッティングしたのち10kmほど走行。 慣らしの為、3〜4000rpmくらいで走行したところ、やはりトップのパワーを引き出してあるようでST-1の時の強いトルク感がない。 しかしながら無いと言ってもノーマルの350に比べればそれ以上だろう。 PJは35にして走行したのだが炸裂音がほとんど消えている。 もう少し絞れるような重たさを感じる。 タコメーターを見ていて回転の落ちが遅いとか、不安定な状態もなく乗りやすいバイクに思える。 見た目のインパクトで信号待ちで注目されるが、いつものようなアクセルワークが、出来ずフラストレーションがたまる。 「絶対開けるだろうから矢作は止めておいたら」との忠告により峠は却下され、帰宅。 組んだ時のものか判らないがシリンダーフィンにOilリークがあるようにも見える。 良く拭き取り、後日確認する。
 5/13  Oilリークと思われた場所から再びOilが漏れる事はなかった。 ガスケットに塗布したOilがにじんだようだ。
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