長期停止エンジン内部・外部例 |
キャブレター | |
長期停止時もっともダメージを与えやすいパーツといえるキャブレター。 取り返しの付かなくなったパーツでその惨さを紹介しましょう。 |
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キャブレター点検時、タンク内が赤茶けているか、カビが生えたように緑色になっているものは、各部の導通チェックをしてください。 程度が酷くなければ、ジェット類も取り外せるでしょう。 (こういった状態でしたらタンク内を掃除する前にまず、導通チェックです。 キャブレターとして使えなくなっているケースも少なくないので) | |
フロートは赤茶け、非常にもろくなってます。 強引に引っ張れば折れるので、固定部をマイナスドライバーにて、てこの要領で取り外します。 (通常ならこんなことしなくても良いのですが、ゴムパッキンが酸化したガソリンでミキシングボディーに付いてしまって外れないケースが多々あります。) | |
NV(ニードルバルブ)は持ち上がらず、PJは適正工具でもはずれず、MJはナイフで表面の汚れを落とさないと番数がわからない状態です。 ここまで酷いと見事としかいえません。 一般的にはPJが詰まるのが一番早く、エンジンがかからないorあおるとかかるがすぐに止まるといったケースを引き起こします。 PJは程度が酷くなければ針金とパーツクリーナーで使えるようになるケースがありますが、一度詰まった箇所は、詰まり易いので交換した方が良いです(500円程度)。真鍮でできているので傷が付きやすいですから。 次にチョーク。 スクーターなどは、タンク側に別のタンクを持ちこちらも詰まり易い。 さらにNVは詰まるとガソリンの供給を妨げます。 次にNJとJNが酸化したガソリンで付きスロットルが回らない状態になることも。 ここまでくると私でもお手上げです。金属パーツのみにして、硫酸につけて直すshopもあると聞きます。 それでも直らない場合はありますので、こういったものを作らないようにすることが一番ですね。 |
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シリンダー | |
シリンダーだって錆びる。
長期停止のオイル上りの究極な例と言えるでしょう。 中古車のエンジンをOHして、シリンダーの下部が黒ずんでいる時がある。 これはお店で眠っていた期間このように錆びていたのだが、お客に買われ、その後ピストンやピストンリングで磨かれた後であったりするのです。 知らず知らずの売りにエンジンを痛めつけていたりそることもあるのですね。 このままエンジンをかければ、焼きついてもおかしくないですね。 |
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上のはエンジンもかからなかった状態だが、中古車で距離が少ない車体を買うと左のようなシリンダーが付いていることがある。どういうことかと言うと、長期エンジンを回さなかったことでオイルが切れ、シリンダーとピストンリングが固着。 お店で無理やりエンジン始動するものだからシリンダーが傷つきリング状の跡が残る。 回したことで錆が一部落ち、とどかなかった部分だけ錆が残る。 工賃とってもいいからエンジンはかけるなと言いたいのだが…。 認識が出来ているのならホーニングするべきである。 |
クラッチプレート | |
長期停止によりクラッチのドライブとドリブンがくっついてしまっています。 オイルを抜いて湿気の多い倉庫などで保管すると起き易いですが、gooseのようにオイルサンプ方式の場合、停止時はほとんどオイルタンクへオイルが戻っているので路上の長期停止は厳しいといえますね。 |
<アルミは乳化する> 長期路上に放置されたGooseのシリンダーヘッドです。 表面の塗料が浮き上がり乳化していることが判ります。 外見だけなら良いのですがこうなると中身も心配です。 放熱性を良くするためにも表面をそぎ落として綺麗にしてあげたいですね。 |