プラグ判定方法
Vol.4    メンテナンスリストを使いこなそう。No.1
 点火プラグのチェック方法知ってる?  レースやってる人は走行前
・走行後に見てると思うけど。  「何がわかるの」と思っている人もいるだろうね。
 +極はセラミック碍子で覆われ、−極は碍子の外側を被っています。  +と-は碍子で遮断され、CDIから出たパルス信号で励磁リレーを動作させ一定のサイクルで交流電流をエンジン内の+極と-極とのギャップ間に流し、アークが生じさせ、燃料を爆発させるといった単純で奥深い物。  Rは抵抗入りを指し、アークで生じる磁界の乱れで生じる弱電流動作リレーの誤動作防止などの対策用である。一般公道車のほとんどが抵抗入りを使っている。
用語の提言  BPR8Eといったプラグの8は放熱量を段階別に示しており、NGKだと4〜12・デンソーなら9〜37と選べる。数が大きいほど冷え型となり、碍子が短い。  数が小さいほど焼け型で碍子ガ長い。  NGKの8はデンソーの24に相当する。
燃焼圧力は数10気圧・温度は2500℃極間電圧は2万ボルトを超える。 選択を誤ると早期着火を引き起こしパワーダウンとかかぶりの原因となるので注意してください。
 ケーブルの接続側の碍子はコルゲーションという波形状になっていますが、こちらは+極と−極が水分やほこりなどの汚れによって+極と−極がつながり絶縁破壊することを防ぐ為です。  短絡時、碍子がふっとぶ可能性もありますのでこちらの汚れも拭きましょう。
+極 真ん中
碍子 +極を取り巻く白丸
極間 碍子の白丸と黄丸の間
ねじ表面 極間を取り巻く黄丸
ねじ内面 極間に面した−極の内側
−極 ねじ表面から伸びた棒
碍子の判定(停止状態でテスト)
碍子表面が浅い焦げ茶色→ メインジェットは濃いはず、2ランクくらい下げても大丈夫。
碍子全面に渡って浅いこげ茶色→ 頭打ちしないようなら1ランクアップすれば頭打ちが抑えられる。(走行してみよう)
碍子表面が濃いきつね色→ ねじ表面が黒く焼け乾燥していたら碍子表面に出来た影を見る。
メインが濃いので1/2以上の影で2ランク・1/4で1ランクくらい絞るべきだろう。
碍子全面がきつね色→ よくタバコのフィルターの色と表現されているが少し明るめ。これがベスト!(走行してみよう)
碍子がねずみ色→ デトネーションがでる前触れ、キャブセッティングに問題あり、走行は危険。
単にメインジェットが濃すぎる場合もあるが要注意。
碍子が白い→ 1/2以上でレーシングをしても色が新品と同じでかぷるようすがないなら濃い証拠メインジェットを徐々に絞ろう。
ねじ表面の判定(これも停止状態で)
碍子の色はいい焼けかげんだが、ねじ表面が黒く艶がある。→ 明け始めが濃い。パイロットを絞る。またはジェットニードルの径を太くする。
碍子の色はいい焼けかげんは良く、ねじ表面は黒く焼けていれる→ OK!頭打ちせず、トルクもあるならこれで乗ってみよう。頭打ちしたらメインを1ランク下げる。
ねじ表面は黒く焼けて良いのだが碍子が濃い狐色で影がある→ メインジェットが濃い。1ランクずつ下げよう。
ねじ表面に白いはんてん→ 燃焼温度が低い(キャブセッティングで紹介するが)レーシング(空ぶかし)して温度をあげよう。(近所迷惑にならない用にね。)
ねじ表面が碍子と同じ狐色→ これがベスト!
ねじ内面の判定
ねじの内面奥のほうから
良く乾きねじ表面は黒い→
パーシャルが濃い。ジェットニードルクリップを一つ上げる。あげれない場合、パイロットをしぼる。

以上のようなことが、一般的に判るのだが、まずバイクのメンテナンスを書かれた本には
載っていないことが多い。  何故だと思います?

つまり公道を走っている以上、何処を走っているか判らないからである。

ツーリングなどで長距離を走れば、気圧差・温度差も変わる。 走行前と走行後に必ず
プラグのチェックをするわけでない。 湿度やガソリンの性質・2ストロークとなれば、オイ
ルによっても違いが出る。 日本碍子熱田工場の技術者でも判断が難しいという。 では
、なぜ上記のような判断が出来るか? それはサーキットという限られた条件であるから
です。 限られた時間枠で、標高差が大きく変わらず、同じ場所を何度も回ることからあ
る程度の条件を一定に保つことが出来る。 一般車でもこれと同じことは出来ますよね。

時間制限をし、同じ場所を何度も走り、調整できる箇所を大きく変えて、データーを収集
しておくのです。 この時の天候・湿度・気温とプラグの状態・キャブセッティング・走行
箇所・水温(油温)計指示値を控えておくとマフラーやキャブを交換した時、2ストローク
オイルを他のメーカーのものに変えたとき、調子が悪くなった時、判定基準となるのです
。 正常な状態でデーターを収集することは、修理の手がかりともなります。
ついでに私のコレクション一部を見せるね。
 壊れたときのデータサンプルで保管されているです。
 エンジントラブル直前のデータが残っているプラグ。 エンジン内の状況がプラグだけでも想像できます。 今後の資料となるのですよ。 かさばるものでないので皆さまも採っておいては?
プラグの種類
- NGK デンソー - - NGK デンソー 熱価 NGK デンソー
ネジ径 14 B W タイプ 絶縁体突出し P P 焼け型 4 9
12 D X 突出しなし S
10 C U 電極タイプ 沿面 U N 8 24
8 E Y 2極 T
リーチ 19 E E 抵抗入り R
12.7 H F 標準 S 冷え型 12 37
NGKので熱価8はデンソーの24相当です。 例としてGooseに付くプラグは 
- NGK デンソー
スズキ品番 09482-00412 09482-00413
2極(10mm)プラグ CR8EK U24ETR
地域性を考え、オプションで熱価の異なるプラグが用意されている
メーカー 熱価 メーカー品番 スズキ品番
NGK 焼け型 CR7EK 09482-00414
冷え型 CR9EK 09482-00410
デンソー 焼け型 U24ETR 09482-00412
冷え型 U22ETR 09482-00415


プラグの種類
ありがちなトラブル(質問や修理依頼を受けたとき、対処した方法です。)
状況 推定原因 対策
 プラグの締め付けって、どこまで閉めていいの? ----------------------------- Cプラグのトルクは1.20kgf・mmです。 トルクレンチが無い場合、プラグのカタログに新品の場合の締め付け要項があるので読んでおくと良い。ちなみにNGKだと手でしまる位置から1/2とされているが当然個人差が出るだろう。
 プラグケーブルを変えて数日後エンジンがかからなくなった。 セルモーターは回ってるんだけど。  燃焼には燃料・酸素・着火元が必要なことは判るだろう。 混合気がいくら良くても着火が不安定だったり、タイミングがずれては強大なパワーを得ることは出来ない。 CDIはクランク・ミッションの位置を電気信号で伝え点火タイミングの精度高めている事をエンジンOH経験者は気が付いているだろう。 では確実な着火のためにはどうしたらいいと考えるとプラグの電極がきれいでギャップが適正に保たれていることと電圧降下の対策を取る事が重要になる。 エンジン本体やフレームをアースと呼ぶののもこのプラグギャップに発生する地絡電流から来るものである。
 レース用のイグニッションやプラグケーブルはコイルのL分が標準より、多くなっている。 インピーダンスを増やすことで高電圧に変圧しているのだ。これは電圧降下以上の短絡電流を発生させる引き金となり、アースされている各電装にも影響を与える。 精密なCDIなどは微弱な電圧・電流で信号操作しているのに高電圧・高電流を流されれば壊れることは不思議でもないのだ。 レジスタプラグを入れているのはCDIや計器を保護するためだが、お店のデモ用の見かけに左右され、意味もわからず、ケーブルを変えた人はには手痛い代償となる。
P=IV V=IR これくらいの公式は覚えておきましょう。
 純正の点火ルートを認識しよう。(以下は例である。)
ステーターコイルからのクランク”デット”信号→CDIから電磁コイル励磁信号→電磁コイル励磁電流を流す→イグニッションコイルで変圧→電圧降下しながらもプラグへ流す(プラグケーブル)→プラグ点火→エンジンアース→フレームアース→各部直流ルート。
 日本車の点火系電装は大変よく出来ている。普通に走行するためなら、まったく変える必要が無いのだ。万一着火が不安定ならプラグの現状が判っていないか(汚れ具合・ギャップ)、キャブセッティング・バルブタイミング他が悪いのではないだろうか。新車時、点火に不満は感じなかったでしょう。手入れすることを覚えましょう。
 フラグケーブルを変えて、エンジンがかからなくなった方へ
ご愁傷様です。下手すると殆どの電装をあなたの無知の結果壊してしまいました。 かなりきつい言い方だと思いますがこの教訓を活かし、純正車両が選択した各部の意味合いを今後考えて、整備することを勧めます。

トラブル発生時にプラグから分かることが多いです。
名称 カーボンデポジット ウォーン アッシュデポジット オイルデポジット デトネーション
写真
状況 燃焼室内に溜まったカーボンが高温となり不正点火する
全体的に真っ黒で乾いている。
WORN:擦り減る
カーボンデポジットが継続している
両極が摩耗してしまっている
ASH:燃えカス
シリンダー内の温度が低い状態
プラグのクリーニング効果が出ていない 酸化物(炭)が異常に付着している。
4ストロークだったらオイルが上がっているのだろう。 少し大気に置いておいても渇く様子がなく(燃料でない)全体的に湿っている ノッキングを起因とする異常燃焼が起きている。 過圧縮、過熱、低オクタン
対策 キャブセッティングを見直す(何処か濃い) カーボン除去 プラグ交換
カーボン除去
短期でこの状況ならシリンダー温度は高い。 ギャップも注意したい
エンジンO/Hする
カーボンを除去する
エンジンO/Hする
シリンダーホーニングやリング交換が必要
エンジンO/H
ポート形状、燃焼室状況見直し
名称 ハイスピード グレイジング ギャップ ブリッジング プレイグニョン TOO HOT メタルダメージ
写真
状況 GLAZING:家畜が草を食む
マイナス極がかじられた様に削れている。
高速走行中にミスファイアリングを繰り返している
単気筒でないからあり得ることだが点火が弱い。 放電時にクリーニングする電極が繋がることは燃えているが弱いということだ。 PREIGNITION:過早点火
点火タイミングが早すぎる
燃焼室の温度が上がり過ぎです
灰色のプラグは異常燃焼を示す
焼き付きの前とか焼き付いた時
見られます
エンジンが焼きつけている。バルブ破損やピストンの割れ、コンロッドの折れなどエンジンの破損が起きている
対策 プラグ交換
ミスファイヤ原因を調べる
電装系のチェック 点火タイミングを見直す 冷却を上げる
混合気を濃くする
プラグを変える
エンジンO/Hし、腰上のダメージ状況から積み替えか修理を判断する

プラグ関係リンク/メーカー
NGK DENSO SplitFire champion

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