ライディングポジションを見直す 
どんな車体も購入時に自分の体形に合うことはまずない。 しかし、gooseのSTDのポジションは決して悪いことはない。 それを証明してみたい。

方向性からポジションを考える
まず、車体形状から見てみます。 どんなバイクでも良いのですが車両側面図に左図のようにグリップ・ステップ・タンクのクボミの延長点(シート位置は点を決めにくいので)を結んで三角を描きます。(3点が荷重点となります) メーカーのパンフや雑誌に落書きするつもりで色々な種類のバイクに書いていくとGooseやサトゥルノがどの種別に入るか判りますよ。(レプリカのような旋回性の高い、スピードの出るバイクがだいたい同じような三角形になるのではないでしょうか) もっと言うとハンドルの高さを現在の高さからシートの高さまで下げてやるとレーサーに荷重点近づきますね。
余談:さらにもう一つわかると思いますが線を引いたときのタンクの形状。 雑誌でも“スポイル(損なう・ダメにする)している”と表現されているが理想とは言えないのが現実です。

キャスターアングル・トレールを考える
<キャスターとトレール>
フロントタイヤの接地点(Fアクスルシャフトから垂直に降ろした点)とステアリングシャフト(三又の中央軸)から引っ張られている点の距離をトレールという。  この2つの線の角度がキャスター(アングル)という。 ついでい言うとフロントフォークからステアリングシャフトまでの距離をフォークオフセットという。
<キャスター>
レーシングマシーンが22.0〜23.5度くらいでレプリカは24.5度くらいとサスセッティングのページで書いたと思うのですが正確にいうと。 2ストモデルであれば24.0度くらいで、パワーオンオフのメリハリがあり、高重心感の4ストモデルは25.0くらいに設定されている。 レーシングマシーンがだいたい23度くらいである。
 車両比較にも記載しましたがGoose250cc及び350ccは25.0と忠実な設定となっているといえる。 4ストロークでは重量バランスの違いから同じように調整すると切れ込むうえに直進安定性も悪くなる傾向があるためあまりいじるのは好ましくないだろう。
<トレール>
キャスター角を大きくすることでトレールは多くなる。 接地点から大きくズレることでステアリングの復元性が強くなる。 簡単に言うと直進安定性が良い。 チョッパーみたいなの。 当然コーナーに向かない。(低速度のバランスは悪い) ロードバイクは80〜110mmくらいでGoose250cc及び350ccは104mm
わりと直進安定性は考慮してある。
Q1グース350にRGV250ガンマ(VJ22A)倒立フォークはボルトオンで装着できるのでしょうか? 可能な場合、フォーク長などの違いからデメンションはどう変わるのでしょう?
A1グース350にRGV250ガンマ(VJ22A)倒立フォークのみではクランプ径が違いますのでボルトオンではないです。 ステムから交換が必要です。 そして、Gooseのようにトップブリッジが厚くないのでステアリングシャフトの突き出し量が多くなります。 私がVJ23Aで行ったブレーキのピストンをカット策を参考にVJ22Aで行った方にもお会いし見せていただきました。 まぁ、この程度の加工は昭和の時代の輸入パーツでは当たり前で、「おいおい、専用パーツの癖にこれも加工が必要か? 」ってパーツ屋のピットでボヤいていた事を思い出せばボルトオンなのかもね。 そのときのメカは「常識!」の一言。(苦肉の策でワッシャーやパイプを入れたり、穴を開け直したり、ラバーブッシュ入れたりしたが、説明にはボルトオンと・・・) 小さいショップで旋盤・フライス・溶接機がある訳でないので身の回りの物を工夫して付けてましたよ。 私も出先で聞かれて面倒だなぁと思ったら「ああ、ボルトオン」・「ああ、KITで売ってたよ」と答えます(かも号のパーツすべて) 他のサイトでボルトオンとされているとしたら細かい点は「勝手にしてくれ」ということだと。 VJ23Aを使うと本当に加工が必要になりますがVJ22Aはカラーを一個作る程度で付きます。 ディメンジョンですが、ホークの長さは変わらないのです。ただし、ステムも替えるのでフォークオフセットが変わります。 また、ご確認されているフロントフォーク延長キットを使用し、フロント車高を25mm上げるとキャスター角はだいたい1度くらい開く(フォークが寝る)ことになります。 フォークが寝れば直進安定性を向上する反面、全体のバランスを崩す。 コーナーも曲がりにくくなるだろう。 理想はサスセッティングに書いたとおりです。

GooseのエンジンはSTDの250でフロントフォークのオイルを15番程度に変えたくらいでは攻め込んでいる時にオイルタンクの底を削っていたり、エキパイを削っていたりすることがあるがステップを擦る事はない。 このことを考えると低重心化しより安定したコーナーリングをと考えるのは厳しい。 今まで見た中ではNRS田中さんの車体(17号)が限界と思える。 タンクの凹みに合わせたステップ位置を考えると日本人の平均的な体格である私が乗るにはSTDのステップ位置より0.5センチ程度前方、0.5センチ程度上方あたりになる。 この位置はSTDよりコーナーリング時の安定感が下がり不安感を増す。 しかし逆にステップ位置をSTDより1センチ前に出すだけにすると不思議なことに乗り易くなるのだ。 さらにステップをSTDより前方斜め下に位置させるとステップがまだ当たらないのにさらに乗りやすくなる。 低重心は何も車体だけでなく乗車する人自身にも言えることとなる。 

徐々にぃ〜(続く)


お客さまからの問い合わせ
Q1,
> 無事、車検通りました。 さっそく乗ってみたのですが、問題が次々とでてきました。 よかったら相談に乗ってください。
>
> 1,やはりポジションがきつい。
> 2,シートは指でつついた感じは柔らかいけど、乗っていると板のように硬い。
> 3,短い距離ですが高速に乗ったのですが、そのおり100km/h以上からものすごい振動がハンドルにでる。
> 4,バッテリーからヘッドライトへ直接配線を通してライトを明るくするキットを組んだ折、ガソリンタンクをちょっとずらすとヒューエルホースから
>ガソリンがただ漏れになる。
>
> ・1は前から言っているように、突き出し量をギリギリに少なくし調整を計ってみようと思います。もうしばらくノーマルで乗ってみますが、
>少々の変化では長距離は無理だ、と判断したら、kamo様のHPにあるトップブリッジの上にハンドルを移動させる方法を検討する考えです。
> この場合、私のグースはハイスロが入っていますので、スロットルケーブルの長さが届くか心配です。
>
> ・シートは劣化しての硬化による影響は少ないようですので、シート屋さんにお願いするしかなさそうです。
>
> ・購入時にグリップエンドが片方しか付いてなかったので、見た目重視の軽量のグリップエンドを取り付けました。100km/h
> 以上で出た振動は体のほうにはさして感じられなかったので、 このグリップエンドが原因だと考えています。
> kamo様の経験では振動はどのように出ているでしょうか? 振動吸収にすぐれたグリップに交換するのも手ですが、ミラー
> に写る視界がぶれてあまり当てにならないような状況なので、グリップエンドを純正に交換するつもりです。kamo様のところ
> に余っているグリップエンドがあれば譲っていただければと思います。
>
> 4はそういう使用のようですね。これまで負圧キャブだったり、ガソリンタンクの裏にコックがあったりで、ガソリンタンク
> からガソリンがただ漏れになったことがないので、驚きました 。
> ヒューエルホースも短く、またホースをとめる金具もついていなかったので、ちょっとでもずらすとすぐホースが外れ、ガソ
> リンが漏れてしまいます。 対策としてショップで新しいホースを金具を注文したのですが、kamo様はどのような対策を採っているでしょうか?
>
> こうして不満や問題はありますが、うちに来たグースは状態もよく、素性も確かで、カスタムしておりいろいろと足りないパ
> ーツがあったりはするのですが調子も良く、直し甲斐があります。
>
> SRXも純正のマフラーの重さ、車両の重さ以外は特に不満はないのですが、素性が怪しく、直しても直しても、より怪しい部
> 分が出てくるばかりで疲れました。いい部分も悪い部分も全部言って、それでもいいという友人がいるので、厄介払いするこ
> とにしました。
>
> よろしければ、質問に答えていただけると幸いです。
A1,1度返信内容を書いたのですがシステム不安定で送る際フリーズしてしまいました。 内容は把握できたので、まとめてお答えします。まず、シートですが新品は本当に柔らかく振動吸収してくれます。 やはり硬貨はしていると思われますのでシート屋さんにお願いする場合スポンジも変えたほうが良いでしょう。 振動は長距離走ったときに細かな振動をグリップが硬いと手が疲れることからソフトコンパウンドのものを使っていると書いていますが、100km/m程度でハンドルが触れたりフレームが暴れると言ったことは車両が正常でないことを示しています。 ステムベアリングは交換しましたか? 転倒傷がある車体は交換すべきです。 ホイルの曲がりはないですか? 曲がっているとやはり同じような傾向がでます。 乗りにくいと言うのは足周りに異常があるとき、ディメンジョンを変更するという逃げ方をしても解決しません。 まず触れを直し、純正状態に戻すことが先決です。 確かにポジションは楽な車体ではないですが、一般人が乗れるように作られたディメンジョンですのでレーサーそのものと言うわけではないです。スポーツ車ということで前面面積を小さくし、フォークのまたはステムの延長上に頭が来る様に設定されていると考えれば、空気抵抗を減らし、頭が触れないことで疲れにくくできているとも言えるのです。 ハンドルが高くなり姿勢が起きれば空気抵抗が大きくなるしステムから頭の位置が離れ触れを体に大きく感じることとなります。 手首の力を抜いて走れない今の車体では無理ですが車両が正しい姿勢に戻ったときはそんなに乗りにくいものではないと思えるはずです。 ガソリンホースは中古で販売していた時にひび割れ部分を切って使っているのでしょう。 切っても硬化してますので外れやすかったり割れる心配はあります。 私なら躊躇なく新品に交換します。 では何に交換するかと言うとお客さまの車両であればお客さまに相談した上でスズキ純正を使います。これはアングルが作ってあればホースの折れ(ガスの詰まり)を防止できるからです。私自身のであれば、定期的交換を見越し、いわゆる耐油性フューエルホースを使用するか、ハーレー用の耐熱耐油のホースを使うか、STDを使うかといった具合に自由に使ってます。 あくまでも消耗品ですよということを理解できていれば差ほど問題ないです。
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